強迫性神経症 | 強迫性障害 | OCD体験記・子育てブログ

強迫性神経症(強迫性障害/OCD)の娘と向き合う父親の体験記・子育てブログ

265.正月前の墓参り

2008.12.31 [ Edit ]

完全なる昼夜逆転生活の中に住んでいると、
起きだすしるしであるべき朝方の明るさが、睡眠を誘う。

若さの中の健康生活を送っている末娘に、
朝方の”うつらうつら”の親父の姿を、おもしろおかしく命名されてしまいました。

”フカオ”
ふかふか寝ているから、フカオだそうです。

娘の夜中の発作に対応するため始めた居間での生活。
もう5年以上、布団で寝たことがない私。

冬は、居間のコタツが私の寝床なので、
起きてきた末娘は、寝入りばなの私の横で出勤の準備をします。
ふかふか寝ている私を見ながら、朝のひと時をすごすことになる。
それで、つけられた名前がフカオ。

最近、妻にも姉娘にも、フカオと呼ばれてしまっています。

このごろは、ほとんど夜中の発作がなくなってきており、
そろそろ生活を変えないといけないと思いつつ、
発作にびくびくしての一時間が経過したあとの、
自分の時間の、ゆったりしたひと時が楽しみになってきているので、
ついつい明け方まで過ごしてしまう。

なにかをしているという時間ではないのですが、
ほっとしている時間とでも表現すればいいのか、
ボーっとしながら映画を見たり、サッカーの下働きの用事をしたり。

年末の慌ただしさのも無縁の生活、区切りのない生活。
来年は、区切りがあればと思っています。

そんな、怠惰な空気の朝。

「フカオ、はよ起きや。」
「おじいちゃんの墓参り行くで。」

娘の声で、無理矢理起こされました。

掃除用具と蝋燭と線香、すでに準備万端の娘に急かされて、
墓参りのあと風呂に入らなければいけないのと、
着ている物はすべて洗濯なので、普段あまり着ない服装を選んで出発。
近所のスーパーで墓参り用の花を買って、墓地に到着。

念入りに、親父の墓と、その周辺を大掃除。
バケツに水を汲んで運んできたら、
触れなかったはずなのに、娘が一生懸命、じいちゃんの墓を洗っている。
気づかないふりで、喜んでいました。

「きれいになったなあ。」
「じいちゃん、喜んでるかなあ。」

蝋燭に火をつけ、線香をたき、親父の好きだったコーヒーを供え、
手を合わせました。
墓の前で跪き、娘が般若心経を唱えている間、その後ろで手を合わせて、
心の中で親父にお願いと、お礼を言いました。

「こいつを楽に生きられるように守ってやって欲しい。」
「息子を働くようにさせてくれてありがとう。」
「ちび娘も守ってやってや。」

般若心経が終わったあと、娘が墓に向かって小さな声で、

「じいちゃん、このごろちょっとだけやけど、ましやねん。」
「もうちょっと、頑張るし、守ってや。」

親父の墓をあとにして、
墓地の入り口におられるお地蔵さんに般若心経を娘が唱えて墓参りは無事終了。

無事終了というのは、おかしい表現かもしれませんが、
娘と私には、この表現が当たっているのです。

「帰って風呂入ろか?」

「おなか空いたし、なんか食べに行こ。」

「えっ?風呂入らんでええのか?」

「うん、ええわ。」

こんなことは、ありえない話。

「どこ行く?」

「ドトールでコーヒーとサンドウィッチ。」

すぐに車を走らせました。
走っている車の中で、娘がぼそっと言いました。

「わたし治ってきてるわ。」
「お墓、触れへんかったのに、洗えた。」

明るい口調ではなかったですが、
この短い言葉が、どれだけ大きな喜びか。
安心をするまでは、まだまだだと思います。
それでも、娘の口から、治ってきてるという言葉が出たのは、発病以来初めてのことです。

一喜一憂の一喜が、また少しだけ顔を見せてくれました。

もちろんまだまだ、一憂も、たくさん現れることだと思っています。

重き荷を負って、長き道を行くのだと思いますが、
うつむかずに、顔を上げて歩いていこうと思います。

Comment

今年最後の希望の光

最後の最後に娘さんの嬉しい報告 本当に心から感動です。ここまで来るにはお父さんの並々ならぬ努力と苦労と娘さんへの愛情 そして娘さんの私には想像もつかない葛藤と生きたいと思う気持ち こんな簡単な言葉では現せない長く濃い道のりを経ての光なんですよね 五年も居間で寝てる事にも私は驚愕しました ホントに並大抵の事じゃないです 男たるものは で生きて来た人が会社を辞め主夫になる事だけでもかなりの決断だったと思います 自分も大変な中 悩める仲間達にアドバイスや励ましの言葉。 コメントはしなくてもこのブログで励まされ癒されてる人沢山いると思います 今日娘が少し崩れました。そんな事だけでイライラしてしまった私です ブログを開いてみてなんだか自分の事のように嬉しかった と同時にこれからだ!と気合いが入りました 道は長く険しいけど 仲間がいる。今年はホントに有り難うございます 親子救われました そして来年もよろしくお願いします。

しずくさんへ

くじけそうになること、山盛りありました。
これからも、まだまだ、しんどいこと、たくさんあると思います。
負けないで、いっしょに頑張りましょう。
私たちは、親なんですから。
でもね、しんどい時は、一休み。
これも、忘れたらあきません。
このままでは、終わらへん。
いいこと、ありますよ。

明けましておめでとうございます

できなかったことができるようになるって、この病気…だけじゃないだろうけどすごく大きなことです。
自信につながるし、小さな希望も生まれるし。
何よりもその瞬間が嬉しいですよね!(^▽^)

私は大失敗して、新年を実家のお風呂場で迎えました。
1ヶ月振りに外出たのになぁ。
おっちゃん、私人として終わってるよ。

焦ってるのかな?
あまりにもできないことだらけで、動けなくて。
ただ新年を家族で穏やかに迎えたかっただけなんだ。
また今度、頑張ります^^;

ととへ

今年も、よろしく。

出来なかったことが出来るようになる。
でも、出来てたのに、出来なくなることもあったりする。

出来ると、自信になるし、希望になる、嬉しい瞬間。
出来へんかった悔しい瞬間。

いっぱい、繰り返してきたやろ?

出来ないことだらけ、動けない。
くやしいなあ。
新年を迎えて、こうありたいとか、よけいに考えてしまう時やから、あらためての悔しさとかを、感じてしまうかもしれん。
新年、一つの区切りやけど、人生に区切りはないから、ゆっくり継続や。

あらためて思うようにしいや。
焦らんと歩いて行くこと。

また今度、頑張ったらええ。

それで、ええんやで。

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Author:一人の父親
強迫性神経症(強迫性障害 | OCD)と闘う父親の日記。画像は娘が描いたものです。

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