354.春の渓
2009.03.31 [ Edit ]
息子と解禁日に釣行したのですが、
解禁の20日は、あいにく冷たい雨と強い風でした。
午前3時に出発した時は、温かくて穏やかな気候だったのですが、
山に近づき、標高が上がるごとに、温度が下がり、ついには雨が降り出しました。
雨は、予想していたので準備は万全だったのですが、きつい風、春の嵐には閉口しました。
夜明けと共に、毎年成績のいい釣り場に、二人で入りました。
私が、連続でイワナとアマゴを3匹ずつ釣り上げました。
イワナは、なかなかの大物でした。
息子も、アマゴを3匹釣り上げました。
一時間くらいでの釣果ですから、幸先は良かったのですが、
気温が3度で、猛烈な風。
体感温度は、氷点下の感じです。
二人とも、雨の準備はしてきたのですが、ここまで寒いとは考えてなかったので、
身体が、がたがた震えだし、寒さで頭痛がするほどでした。
竿をたたんで、離れたところで釣っていた息子に、大声で、
「おーい、寒すぎるから、一旦休憩しよう。」
ということで、川から上がって車の中へ避難しました。
エアコンの温かさで、まったく寝ていない私に睡魔が襲い、
「ちょっと、寝るぞ。」
息子は、会社の先輩に、イワナを釣って持ってきますと約束しているとのことで、
「おやじは、寝とけ。」
「俺は、場所変えて釣るし。」
とうことで、私は、チェストウェダーも脱いでしまって、車で爆睡。
その後、車で移動しながら、何箇所も釣りに入ったらしいのですが、
爆睡の私が、昼前に目覚めた時には、息子も着替えて横で寝ていました。
結局、釣果は合計で15匹。
会社に持って行くほどの数にならず、帰途についたものでした。
「釣りに行ってきてや。」
息子に、魚を頼まれていたので、娘を連れて、昼から山へ入りました。
すんなりと行けたわけではありません。
「魚釣りに、山へ行くけど、付き合うか?」
「えーっ、いやや。」
「暖かそうやし、車で寝てたらええやろ。」
「山で、蕎麦食べて、昼寝コースや。」
弟が、会社の先輩にプレゼントする約束を守れてないから、
その為の釣行だと説明すると、やっと承諾して、しぶしぶの出発となったのです。
あまりの快晴に、風を心配していたのですが、予想通りの強風でした。
竿を出してはみたのですが、さすがの渓流名人も強風には勝てず、
目印は飛ぶ、竿も立てられないという状態で、釣りは早々と諦めました。
そんな感じで、釣行2回目も、散々な結果に終わってしまいました。
「ゆっくり、蕎麦でも食べようか。」
「うん。」
ということで、山の古民家を改造した蕎麦屋へ直行。
ざる蕎麦を注文して、出てきた蕎麦茶をいただきながら、
広い川の流れと、向かい岸から、すぐに始まる杉林が頂上まで続く山の景色を眺めていました。
「父さん、あれ見て。」
娘が、突然指をさすので、猿か鹿でも出てきたのかと山のほうを見ていると、
「窓や、窓のガラスの端っこや。」
窓ガラスに、カメムシが張り付いて動いていました。
それも、なんと内側をです。
私は、大の虫嫌い。
魚の餌ならいいのですが、それ以外の虫はすべてだめです。
とにかく、足が6本以上あって、血が赤くない奴はだめなんです。
運ばれてきた、ざる蕎麦を流し込むように食べたのですが、味は記憶にありません。
ずっと気持ち悪く、カメムシを見ていただけの記憶です。
こちらのほうに飛んできたら、どうして逃げたらいいか、
それしか考えていませんでした。
顔や、首に、カメムシがとまることを想像したら、寒気がして体が震えそうです。
手で払いのけて、手にとまれれたらを想像しても寒気がします。
「出ようか。」
飛び出すように店を出ました。
虫が嫌いなことを知ってくれている娘も速く食べることに協力してくれたようです。
「なんにも味わからへんかったわ。」
「すまんすまん。」
店の外で煙草を一服。
やっと落ち着きました。
店の駐車スペースにおいてある丸木のベンチに座って、
もう一度、ゆっくり山の景色を眺めながら考えました。
娘の、不潔恐怖について考えました。
きっと、娘の不潔対象物に対する感覚は、こういうものなんだろうなと。
落とし穴に落とされて、その穴の中にカメムシがいっぱい。
うごめいているカメムシの中に落とされる恐怖。
考えるだけで、狂いそうになる。
考えるだけで、身体が震えてくる。
そんな感覚に娘は毎日耐えているのだろうなと思いました。
簡単に、大丈夫なんて言っている私が、残酷な奴に思えました。
「カメムシなんて大丈夫やんか。」
店の中での娘の言葉です。
これで、いいのかな。
これしか、ないもんなあ。
「大丈夫やで。」
こんなものしか、ないのかなあ?
蕎麦屋のカメムシ事件で、こんなことを考えていました。
解禁の20日は、あいにく冷たい雨と強い風でした。
午前3時に出発した時は、温かくて穏やかな気候だったのですが、
山に近づき、標高が上がるごとに、温度が下がり、ついには雨が降り出しました。
雨は、予想していたので準備は万全だったのですが、きつい風、春の嵐には閉口しました。
夜明けと共に、毎年成績のいい釣り場に、二人で入りました。
私が、連続でイワナとアマゴを3匹ずつ釣り上げました。
イワナは、なかなかの大物でした。
息子も、アマゴを3匹釣り上げました。
一時間くらいでの釣果ですから、幸先は良かったのですが、
気温が3度で、猛烈な風。
体感温度は、氷点下の感じです。
二人とも、雨の準備はしてきたのですが、ここまで寒いとは考えてなかったので、
身体が、がたがた震えだし、寒さで頭痛がするほどでした。
竿をたたんで、離れたところで釣っていた息子に、大声で、
「おーい、寒すぎるから、一旦休憩しよう。」
ということで、川から上がって車の中へ避難しました。
エアコンの温かさで、まったく寝ていない私に睡魔が襲い、
「ちょっと、寝るぞ。」
息子は、会社の先輩に、イワナを釣って持ってきますと約束しているとのことで、
「おやじは、寝とけ。」
「俺は、場所変えて釣るし。」
とうことで、私は、チェストウェダーも脱いでしまって、車で爆睡。
その後、車で移動しながら、何箇所も釣りに入ったらしいのですが、
爆睡の私が、昼前に目覚めた時には、息子も着替えて横で寝ていました。
結局、釣果は合計で15匹。
会社に持って行くほどの数にならず、帰途についたものでした。
「釣りに行ってきてや。」
息子に、魚を頼まれていたので、娘を連れて、昼から山へ入りました。
すんなりと行けたわけではありません。
「魚釣りに、山へ行くけど、付き合うか?」
「えーっ、いやや。」
「暖かそうやし、車で寝てたらええやろ。」
「山で、蕎麦食べて、昼寝コースや。」
弟が、会社の先輩にプレゼントする約束を守れてないから、
その為の釣行だと説明すると、やっと承諾して、しぶしぶの出発となったのです。
あまりの快晴に、風を心配していたのですが、予想通りの強風でした。
竿を出してはみたのですが、さすがの渓流名人も強風には勝てず、
目印は飛ぶ、竿も立てられないという状態で、釣りは早々と諦めました。
そんな感じで、釣行2回目も、散々な結果に終わってしまいました。
「ゆっくり、蕎麦でも食べようか。」
「うん。」
ということで、山の古民家を改造した蕎麦屋へ直行。
ざる蕎麦を注文して、出てきた蕎麦茶をいただきながら、
広い川の流れと、向かい岸から、すぐに始まる杉林が頂上まで続く山の景色を眺めていました。
「父さん、あれ見て。」
娘が、突然指をさすので、猿か鹿でも出てきたのかと山のほうを見ていると、
「窓や、窓のガラスの端っこや。」
窓ガラスに、カメムシが張り付いて動いていました。
それも、なんと内側をです。
私は、大の虫嫌い。
魚の餌ならいいのですが、それ以外の虫はすべてだめです。
とにかく、足が6本以上あって、血が赤くない奴はだめなんです。
運ばれてきた、ざる蕎麦を流し込むように食べたのですが、味は記憶にありません。
ずっと気持ち悪く、カメムシを見ていただけの記憶です。
こちらのほうに飛んできたら、どうして逃げたらいいか、
それしか考えていませんでした。
顔や、首に、カメムシがとまることを想像したら、寒気がして体が震えそうです。
手で払いのけて、手にとまれれたらを想像しても寒気がします。
「出ようか。」
飛び出すように店を出ました。
虫が嫌いなことを知ってくれている娘も速く食べることに協力してくれたようです。
「なんにも味わからへんかったわ。」
「すまんすまん。」
店の外で煙草を一服。
やっと落ち着きました。
店の駐車スペースにおいてある丸木のベンチに座って、
もう一度、ゆっくり山の景色を眺めながら考えました。
娘の、不潔恐怖について考えました。
きっと、娘の不潔対象物に対する感覚は、こういうものなんだろうなと。
落とし穴に落とされて、その穴の中にカメムシがいっぱい。
うごめいているカメムシの中に落とされる恐怖。
考えるだけで、狂いそうになる。
考えるだけで、身体が震えてくる。
そんな感覚に娘は毎日耐えているのだろうなと思いました。
簡単に、大丈夫なんて言っている私が、残酷な奴に思えました。
「カメムシなんて大丈夫やんか。」
店の中での娘の言葉です。
これで、いいのかな。
これしか、ないもんなあ。
「大丈夫やで。」
こんなものしか、ないのかなあ?
蕎麦屋のカメムシ事件で、こんなことを考えていました。
Comment
癒しの音。
夢ととへ
行こうか、春の渓。
山の中の、抜ける空は気持ちええぞ。
流れの音も、最高やで。
父さんの顔は、気にしないで、しんどい時は、自身の中で許してもらっておくことにしましょう。
弱音の時は、あほな顔を思い浮かべて、くすっと笑え。
檸檬の思い出の、おっさんの間抜け顔を思い浮かべたりするのもええぞ。
山の中の、抜ける空は気持ちええぞ。
流れの音も、最高やで。
父さんの顔は、気にしないで、しんどい時は、自身の中で許してもらっておくことにしましょう。
弱音の時は、あほな顔を思い浮かべて、くすっと笑え。
檸檬の思い出の、おっさんの間抜け顔を思い浮かべたりするのもええぞ。
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ちょっとしんどい。
しんどい顔してるし、1日寝てたら、父親が不機嫌だった。
それもしんどい。
かなり弱音。