524.俺の人生を妨害する悪魔
2009.11.04 [ Edit ]
「美容室アン」
娘が、月二回、髪を切ってもらいにいく美容室です。
「あのな、アンさんに行く時だけ、わたし普通の人になれるねん。」
「なんでや?」
「一人で店に入って、普通に世間話して、髪切ってもらうやろ。」
「汚いとも感じひんし、すべてが普通なんや。」
「アンさんの人も、みんな普通に話してくれはるしなあ。」
娘の髪型は、モヒカンを女性風にしてあるような髪型。
モヒカンよりは伸ばしてある部分が多くて、
伸ばしてある短めの髪にはパーマをかけて、メッシュ風の染め方がしてある。
それをジェルで立てめにして女性らしく整えている。
ちょっとファッショナブルな髪型なのですが、
実は、娘は髪が伸ばしたくて、気に入って、その髪型にしているわけではありません。
耳の横と、うなじの部分に髪が当たると、汚れたときに着ている物に触れて、
最悪は、気に入った服を捨てなければならないはめになる。
それの防止の為の、苦肉の策の髪型なのです。
時々、家族以外の、ごく少ない会話のある人から言われます。、
「変わった髪形やなあ。」
答える娘は、
「おかしい髪型やろ?」
と笑っていますが、いろいろ考えた上の、究極の髪型なのです。
娘の病気を知ってくれている美容室アンさんの店主と、娘が相談して、
たどりついた髪型です。
娘が、月二回、髪を切ってもらいにいく美容室です。
「あのな、アンさんに行く時だけ、わたし普通の人になれるねん。」
「なんでや?」
「一人で店に入って、普通に世間話して、髪切ってもらうやろ。」
「汚いとも感じひんし、すべてが普通なんや。」
「アンさんの人も、みんな普通に話してくれはるしなあ。」
娘の髪型は、モヒカンを女性風にしてあるような髪型。
モヒカンよりは伸ばしてある部分が多くて、
伸ばしてある短めの髪にはパーマをかけて、メッシュ風の染め方がしてある。
それをジェルで立てめにして女性らしく整えている。
ちょっとファッショナブルな髪型なのですが、
実は、娘は髪が伸ばしたくて、気に入って、その髪型にしているわけではありません。
耳の横と、うなじの部分に髪が当たると、汚れたときに着ている物に触れて、
最悪は、気に入った服を捨てなければならないはめになる。
それの防止の為の、苦肉の策の髪型なのです。
時々、家族以外の、ごく少ない会話のある人から言われます。、
「変わった髪形やなあ。」
答える娘は、
「おかしい髪型やろ?」
と笑っていますが、いろいろ考えた上の、究極の髪型なのです。
娘の病気を知ってくれている美容室アンさんの店主と、娘が相談して、
たどりついた髪型です。
刈り上げの部分が、すぐに伸びるので、
髪型の維持のために美容室に行く回数が多く、
「ちょっと、もったいない髪型やなあ。」と、私が言ったところ、
「普通を感じに行けるから、お金はかかるけど、ちょっと嬉しいねん。」
「それと、伸びたら、意味がなくなる髪型やしなあ。」
との、娘の返事です。
そんな、喜びの美容室アンに、今日は娘が行きました。
「終わったから、迎えに来てくれる?」
娘からの、弾んだ声の電話を受けて、
迎えに行きました。
「綺麗になったから、パチンコ連れて行ってよ。」
めったに化粧をしない娘が、念入りに化粧していて、弾んだ声で言うので、
パチンコに連れて行きました。
パチンコも、ある意味、普通の場所ですが、娘に言わせると、
「ここは、あんまり来たらあかんとこやから、普通とは言えへん。」場所なのです。
機嫌よく、並んでパチンコを楽しんでいました。
娘が大当たりで、娘の後ろにドル箱が積まれています。
娘の大当たりが途切れたところで、
「トイレに行ってくるわ。」
上機嫌でトイレに行って戻ってきた娘の顔が、
危険信号の顔色。
「トイレの便器に、黒いものが付いてた。」
泣きそうな顔で、それだけ言いました。
「大丈夫や。」笑いながら、そう言ってやりましたが、
表情は、大丈夫だと感じられない表情です。
「帰ろうか?」
うなずくだけで、無言の娘。
それから家までは、まったくの無言の娘。
置いてあるタバコも私が持ち、自分が出したパチンコ玉の交換も、
すべてを私が済ませて、汚れてしまった娘は、汚れが移らないように何も触りませ
ん。
魂が抜けたよう表情の娘を連れて帰りました。
「なんでやねん?」
私の頭の中の動きです。
「病気なんやから、しゃあない。」
解っているのですが、娘の中の悪魔に、無性に腹が立つ。
「怒った表情をしてやったらあかん。」
それも、解っているのですが、悪魔に対して、無性に腹が立ちます。
「自分に対して腹を立てられてると娘が思ってしまう。」
「なにか冗談を言ってやったほうがいい。」
そう思いながらも、私も無言になってしまう。
家に帰って、持ち物すべてを消毒して、
風呂に入って上がってきた娘に、やっと声をかけてやることが出来ました。
「あったかいコーヒー入れたから飲むか?」
すでに悪魔が、娘を支配していたので、無駄な抵抗でした。
無表情で、涙だけをぽろぽろと落としている娘は、反応無しの状態です。
「いつまで俺の人生を妨害するんじゃ。」
「ちくしょう。」
隙を見せながら、安心しかけたところで、必ず邪魔をしに来る悪魔。
悪魔に力を吸い取られて、体の力が抜けていく感じがします。
涙を流してぬぐおうともせず、一点を見つめる娘を見ながら、
無力の私は、悔しさだけに助けられて生きている。
「負けたらあかん。」
「諦めたらあかん。」
「負けへんぞ。」
悪魔が与える脱力感と肩の重さに耐えながら、
何度も頭の中で繰り返す独り言。
「負けへんぞ。」
「このままでは、終わらへん。」
髪型の維持のために美容室に行く回数が多く、
「ちょっと、もったいない髪型やなあ。」と、私が言ったところ、
「普通を感じに行けるから、お金はかかるけど、ちょっと嬉しいねん。」
「それと、伸びたら、意味がなくなる髪型やしなあ。」
との、娘の返事です。
そんな、喜びの美容室アンに、今日は娘が行きました。
「終わったから、迎えに来てくれる?」
娘からの、弾んだ声の電話を受けて、
迎えに行きました。
「綺麗になったから、パチンコ連れて行ってよ。」
めったに化粧をしない娘が、念入りに化粧していて、弾んだ声で言うので、
パチンコに連れて行きました。
パチンコも、ある意味、普通の場所ですが、娘に言わせると、
「ここは、あんまり来たらあかんとこやから、普通とは言えへん。」場所なのです。
機嫌よく、並んでパチンコを楽しんでいました。
娘が大当たりで、娘の後ろにドル箱が積まれています。
娘の大当たりが途切れたところで、
「トイレに行ってくるわ。」
上機嫌でトイレに行って戻ってきた娘の顔が、
危険信号の顔色。
「トイレの便器に、黒いものが付いてた。」
泣きそうな顔で、それだけ言いました。
「大丈夫や。」笑いながら、そう言ってやりましたが、
表情は、大丈夫だと感じられない表情です。
「帰ろうか?」
うなずくだけで、無言の娘。
それから家までは、まったくの無言の娘。
置いてあるタバコも私が持ち、自分が出したパチンコ玉の交換も、
すべてを私が済ませて、汚れてしまった娘は、汚れが移らないように何も触りませ
ん。
魂が抜けたよう表情の娘を連れて帰りました。
「なんでやねん?」
私の頭の中の動きです。
「病気なんやから、しゃあない。」
解っているのですが、娘の中の悪魔に、無性に腹が立つ。
「怒った表情をしてやったらあかん。」
それも、解っているのですが、悪魔に対して、無性に腹が立ちます。
「自分に対して腹を立てられてると娘が思ってしまう。」
「なにか冗談を言ってやったほうがいい。」
そう思いながらも、私も無言になってしまう。
家に帰って、持ち物すべてを消毒して、
風呂に入って上がってきた娘に、やっと声をかけてやることが出来ました。
「あったかいコーヒー入れたから飲むか?」
すでに悪魔が、娘を支配していたので、無駄な抵抗でした。
無表情で、涙だけをぽろぽろと落としている娘は、反応無しの状態です。
「いつまで俺の人生を妨害するんじゃ。」
「ちくしょう。」
隙を見せながら、安心しかけたところで、必ず邪魔をしに来る悪魔。
悪魔に力を吸い取られて、体の力が抜けていく感じがします。
涙を流してぬぐおうともせず、一点を見つめる娘を見ながら、
無力の私は、悔しさだけに助けられて生きている。
「負けたらあかん。」
「諦めたらあかん。」
「負けへんぞ。」
悪魔が与える脱力感と肩の重さに耐えながら、
何度も頭の中で繰り返す独り言。
「負けへんぞ。」
「このままでは、終わらへん。」
Comment
お父ちゃん
せっかくいい気分だったのに、悔しいですね。
私も同じように「せっかく上手く行っていたのに台なしだ」と、我ながら情けなくて腹がたつこと一杯です。
頭はパニックで沸騰して、自分でブレーキをかけないと強迫行動も思考も止まらない。落ち着いて息を深くする。上手く我に帰れたとき、自分が情けなくて悔しくてたまりません。
当人も辛いけど、手を貸すのが精一杯の家族の辛さも、もどかしさも悔しさも、お父さんの文章から伝わります。夫ものんびりしているようでも、情けなさ、悔しさを感じているのかな・・・。
私も同じように「せっかく上手く行っていたのに台なしだ」と、我ながら情けなくて腹がたつこと一杯です。
頭はパニックで沸騰して、自分でブレーキをかけないと強迫行動も思考も止まらない。落ち着いて息を深くする。上手く我に帰れたとき、自分が情けなくて悔しくてたまりません。
当人も辛いけど、手を貸すのが精一杯の家族の辛さも、もどかしさも悔しさも、お父さんの文章から伝わります。夫ものんびりしているようでも、情けなさ、悔しさを感じているのかな・・・。
強がり
お父ちゃん
気持ちの弱ってる、私が云える言葉じゃないかもしれないけど…
強く強く前向きに必死で歩んでるお父ちゃん
無理しないで、疲れちゃうから
気持ちの弱ってる、私が云える言葉じゃないかもしれないけど…
強く強く前向きに必死で歩んでるお父ちゃん
無理しないで、疲れちゃうから
大丈夫なら良いですが…
お忙しいなら全然良いですが、ちょっとご無沙汰されてるので、段々と心配になって来ちゃいました。
モモさんへ
旦那さんも、思っていますよ、俺と同じように。
きっと、心のなかは、必死です。
ただし、旦那さんも、俺も、モモさんや娘に対して、情けない悔しいとは思っていないということを、
理解してくださいよ。
それと共に、自分に対しても、情けないなんて思わないようにしてほしい。
誰にも責任のない病気なのですからね。
俺はね、病気だと表現するのは嫌いなのですけど、
責任がないということを感じるためには必要な表現だと思いますし、
使ったのですが、
病気という表現は、心の傷の痛さに対して、うまくない表現だと、どうしても思ってしまうのです。
なんとなく、わかってくれるでしょう?
まあ、そんなこだわりは、どうでもいいか。
ゆっくり、がんばろ。
きっと、心のなかは、必死です。
ただし、旦那さんも、俺も、モモさんや娘に対して、情けない悔しいとは思っていないということを、
理解してくださいよ。
それと共に、自分に対しても、情けないなんて思わないようにしてほしい。
誰にも責任のない病気なのですからね。
俺はね、病気だと表現するのは嫌いなのですけど、
責任がないということを感じるためには必要な表現だと思いますし、
使ったのですが、
病気という表現は、心の傷の痛さに対して、うまくない表現だと、どうしても思ってしまうのです。
なんとなく、わかってくれるでしょう?
まあ、そんなこだわりは、どうでもいいか。
ゆっくり、がんばろ。
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