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強迫性神経症(強迫性障害/OCD)の娘と向き合う父親の体験記・子育てブログ

88.犠牲は最大の愛である

2008.06.28 [ Edit ]

ルワンダの大量虐殺の映画をテレビで放映していました。
実際に大量虐殺から逃れ生き延びた人たちも製作に参加していたという、
かなりノンフィクションに近い映画だそうです。

そのなかのコメントです。


神父さんがいました。
学校に逃げ込んだ2500人の避難民を必死で助けようとしていました。
結局、80万人の犠牲者が出た当時の情勢では、
一人の神父さんの力ではどうにもなるものではなく、
子供たち数人を助けて、自分自身も犠牲になられました。

この映画のなかでは、その方の行動を言葉にしたものが、
犠牲は最大の愛であるという、キリスト教の教えのなかのこの言葉であったと思います。


映画の解説をするつもりはありませんが、
もう一人神父さんを信望する若者がいて、彼は、逃げ出しました。
彼ら2500人を守っていた国連軍のベルギーの兵隊たちが撤退命令を受けたときに、

いっしょに学校を出ていったのです。
神父さんも、その時に出て行こうと思えば出て行けたんです。

「私は残る、今が神の愛を皆に示す時なのだと考える、
今出て行ったら二度と愛を与える機会が来ないと考える。」

こう言って、若者を送り出し、自身は確実に死ぬだろう場所に残られたのです。

信仰の話をしているのではありません、私は信者でもないですから。

まったく、この映画と関係無いのですが、そのとき私は、
娘のくちぐせ”生きるのしんどい”を思い浮かべました。

崇高な使命感で命を投げ出した人と、
病気で個人的に苦しんでいることを比較すると、

たぶん一般的には、比較すること自体おかしいと思われるのだろうと考えます。
「馬鹿か、おまえは。」なんて声が聞こえてきそうです。

逃げ出した若者が5年後に教師になり生徒を指導している学校に、
神父の犠牲で助けられた娘さんが訪ねてきます。
神父さんが自分たちのために犠牲になり、殺されるところを見ていた娘さんです。
りっぱな教師になっていた若者が、その娘さんに言いました、
「僕は死ぬのが怖かったんだ。」と。
その映画は、この若者の言葉を責めるようには、まったく映していませんでした。

たしかに、神父さんの犠牲は美しいです。

でも、私には、逃げ出した若者の真実の声も、美しくうつりました。

そして、それを残念そうな目ではありましたが、ゆるした娘さんも美しく見えました。


私の娘が、道元禅師を目指しているけどまったく近づけないと言ったときに、
道元禅師は頂上で、永平寺の修行僧はみな道元禅師を目指しているけど、
道元禅師には、成り得ないものだと言って、
自分なりに、あせらず、ゆっくり生きたらいいと思うと言ったことも思い出しました。


ちょっと、視点がおかしいと言うのは自覚しています。

マザーテレサも、キング牧師も、マンデラ大統領も、
最大の愛を示した人たちです。

でも、その人たちといっしょに同じ思いで行動しながら
挫折した人たちもたくさんいるでしょう。

凡人を救うやさしい視線も大きな愛だと私は思いますし、
人はそんなに強くないものだということを、皆がわかれば、
愛が溢れた社会が出来るような気がします。

死ぬのが怖かったと泣きながら本心を吐露する若者を、
やさしく理解し、赦せるようになることが、
犠牲を褒め称えることより、ある意味重要なことではないかと考えます。

Comment

奥が深いです☆


称えられるのは成功者だけではないというか、人間としての心根(?)とか正直さとかひたむきさみたいなものこそが大切というか・・・難しいけど、おっちゃんが言わんとすること、わかるような気がします。

自己犠牲による死は、自分にはまねできないことなのですごいと思います。
でも、生きてこそなんぼ、とも思います。
これは映画の中の神父さまにではなく、今自分の生きている現実に対してですが。

むつかしいこと

難しいことは、難しいことなんで、なかなか答えがみつからへんなあ。

でも、おっさんは、それでもええかなと思ってるんや。

途中まで考えて、いくつも答えみたいなもんが出てくるやろう。
それを、じぶんで一つに無理矢理絞り込むより、
「いろいろあるなあ、むつかしいなあ。」で終わっとくのもええなあと思う。

まあ、実際は気持ち悪いから出かけてる答えを途中で止めることはないんやけど、そんな感じやということです。

犠牲は最大の愛のところでは、おっさん自身の話も途中で終わってる感じやし、答えも出てへんし、何人かで話し合って、ああでもないこうでもない話にするのがええと思うなあ。

まあまあ、いろんなこと考えながら、ぼちぼち生きていこうな。

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強迫性神経症(強迫性障害 | OCD)と闘う父親の日記。画像は娘が描いたものです。

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